葛飾北斎の『北斎漫画』は、人物、動物、植物、風景、神仏や妖怪など、さまざまなものを描いた絵手本です。九編は文政2年(1819)に刊行され、北斎が目にしたものや想像したものを幅広く絵にした一冊です。
九編にも、人物、植物、動物、魚、鳥、神話上の人物、風景など、多彩な題材が収められています。複雑な形をそのまま写すのではなく、特徴を選び取って短い線にまとめる北斎の描き方を、ページを追いながら見ることができます。
『北斎漫画 九編』とは
『北斎漫画 九編』は、現代のように物語をコマで読み進める漫画ではなく、さまざまな形や動き、構図を描いて見せる絵手本です。British Museum所蔵本は34丁からなり、墨、薄墨、淡い朱色の三色で摺られています。
九編でも、身近な人物や自然だけでなく、神話や伝説に関わる存在まで同じ本の中に並びます。現実と空想を分けず、形や動きにおもしろさを見つければ何でも絵の題材にするところに、『北斎漫画』らしさがあります。
基本情報
【絵師】葛飾北斎
【作品名】伝神開手 北斎漫画 九編(でんしんかいしゅ ほくさいまんが きゅうへん)
【刊行年】文政2年(1819)
【主版元】永楽屋東四郎
【種類】絵手本・版本
【丁数】34丁(British Museum所蔵本)
掲載画像について
元記事では、国立国会図書館デジタルコレクション「北斎漫画 9編」、Smithsonian Libraries「Denshin kaishu Hokusai manga v. 9」、ARC古典籍ポータルデータベースを参照しています。
Smithsonian Librariesで公開されている九編のデジタル画像にはCC0 1.0が付けられており、著作権上の制限なく複製・加工・配布できる資料として公開されています。ただし、Smithsonianの所蔵書誌ではこの資料を1828年刊として記録しており、九編の初刊である1819年の版とは異なる後の版です。
【参考資料】
国立国会図書館デジタルコレクション「北斎漫画 9編」
Smithsonian Libraries「Denshin kaishu Hokusai manga v. 9」
British Museum「(Denshin kaishu) Hokusai manga, vol.9」
ARC古典籍ポータルデータベース
画像目次
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33
※画像番号は記事内で見やすくするための整理番号で、原本の丁数とは一致しません。
『北斎漫画 九編』画像一覧
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
見どころ
九編では、人や動植物、魚、鳥、風景、神話上の人物まで、性質の違う題材が次々と現れます。北斎は対象によって線の太さや形のまとめ方を変え、少ない線でも姿や動きが分かるように描いています。
一冊を続けて眺めると、北斎が世界を決まった分類に分けて描いていたのではなく、形や動きに興味を持ったものを次々と拾い上げていたことが分かります。身近なものと空想上の存在を同じように描く自由さが、九編でも大きな見どころです。
前の巻を見る
次の巻を見る
『北斎漫画』をまとめて見る
葛飾北斎の作品をもっと見る























































































