葛飾北斎の『北斎漫画』は、人物、動物、植物、風景、神仏や妖怪など、さまざまなものを描いた絵手本です。四編は文化13年(1816)に刊行され、初編から続く多彩な題材を、北斎らしい簡潔な線と大胆な構図で楽しめる一冊です。
四編には、人物や植物、動物、魚、鳥、神話や伝説に登場するもの、風景などが収められています。一つの分野に限らず、身近な生き物から想像上の存在まで次々と現れるところに、『北斎漫画』らしい「何でも絵にする」おもしろさがあります。
『北斎漫画 四編』とは
『北斎漫画 四編』も、物語をコマで読み進める現代の漫画ではなく、絵を学ぶ人が形や構図をまねて学ぶための絵手本です。同時に、さまざまなものを次々と眺めて楽しめる画集のような性格も持っています。
British Museum所蔵本は33丁からなり、墨、薄墨、淡い朱色の三色で摺られています。色数は多くありませんが、線の太さや墨の濃淡によって形を分かりやすく見せ、人物と自然、現実の生き物と空想上の存在を一冊の中に並べています。
基本情報
【絵師】葛飾北斎
【作品名】伝神開手 北斎漫画 四編(でんしんかいしゅ ほくさいまんが よんぺん)
【刊行年】文化13年(1816)
【種類】絵手本・版本
【形態】半紙本一冊
【丁数】33丁(British Museum所蔵本)
掲載画像について
元記事で参照している国立国会図書館デジタルコレクション「北斎漫画 4編」は、明治11年(1878)に名古屋の片野東四郎から刊行された版です。四編そのものの初刊は文化13年(1816)なので、「作品の初刊」と「掲載画像の底本」は分けて表記しています。
【参考資料】
国立国会図書館デジタルコレクション「北斎漫画 4編」
British Museum「(Denshin kaishu) Hokusai manga, vol.4」
画像目次
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※画像番号は記事内で見やすくするための整理番号で、原本の丁数とは一致しません。
『北斎漫画 四編』画像一覧
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見どころ
四編では、身近な人や生き物だけでなく、神話や伝説に関わる題材まで同じ一冊の中に登場します。北斎は対象を細部まで写実的に描くだけではなく、特徴をつかんで線を省き、ひと目で姿や動きが分かる形にまとめています。
ページを続けて眺めると、北斎の興味が一つの分野に収まらなかったことがよく分かります。人の姿、生き物の形、植物の広がり、遠くの景色まで、目に入るものを次々と絵の題材に変えていくところが『北斎漫画』の大きな魅力です。
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